キャンバス
チャプターとプロット
チャプターとプロットの組み方、チャプターごとの内容(メモ)と視点
チャプターは物語を順に区切ったひとまとまりで、プロットはひとつのチャプターの中で出来事が描かれる順番です。
チャプター
チャプターには、タイトルとこのチャプターのテーマがあります。テーマの欄には、このチャプターが何についての話かを1〜2行で書きます。『高慢と偏見』の「2. ウィッカムとコリンズ」なら、「エリザベスは誰の言葉を信じるのか?」のように、そのチャプターが抱える問いを書いておくのがおすすめです。
チャプターには順番があります。キャンバスはチャプターを1行に3つずつジグザグに折り返して並べ、その順番がそのまま作品全体のプロットになります。
チャプター欄には番号がつきません。番号を表示したいときは、「2. ウィッカムとコリンズ」のようにタイトルに書きます。
チャプターを作る・直す
チャプターを追加
チャプターの並びの一番最後にあるチャプターを追加を押すと、最後のチャプターのあとに新しいチャプターができ、チャプターのパネルが開いて、すぐにタイトルを書けます。タイトルを空にしておくと「無題のチャプター」と表示されます。
チャプターから作る必要はありません。人物や出来事から書いておいて、どの出来事がひとつのチャプターにまとまりそうだと思ったときにチャプターを作り、その出来事をドラッグ&ドロップで移してもかまいません。
タイトルとテーマを直す
キャンバスでチャプター名を押すと、チャプターのパネルが開きます。タイトルとこのチャプターのテーマはそこで直し、書いたそばから保存されます。
順番を変える
チャプター名をほかのチャプター名の上にドラッグ&ドロップすると、その位置へ移ります。後ろへ移すとドロップしたチャプターの後ろに、前へ移すとドロップしたチャプターの前に入ります。たとえば「4. ペンバリー」を「2. ウィッカムとコリンズ」の上にドロップすると、ペンバリーが2番目になり、残りがひとつずつ後ろへずれます。
順番を変えると、そのチャプター以降としてつけておいた関係の名前が、どこから使われるかも一緒に変わります。関係の名前はチャプターの順番に沿って引き継がれるからです。詳しくは関係で説明します。
チャプターを削除する
チャプターのパネル上部にあるゴミ箱アイコン(削除)を押すと、チャプターが削除されます。確認なしですぐに削除されるので、気をつけてください。
チャプターと一緒に消えるのは、そのチャプターのプロット(出来事の順番)と、メモごとに書いておいたそのチャプターのチャプターごとの内容(メモ)です。そのチャプター以降としてつけた関係の名前も表示されなくなります。出来事とメモのカードはそのまま残ります。そのチャプターに置かれていた出来事は、どのプロットにもない出来事になって、一番上の作品全体に戻ります。
うっかり削除したら、キャンバスツールの元に戻すでチャプターを復活させられます。プロットとチャプターごとの内容も一緒に戻ります。元に戻すは今開いている画面でしか記録されないので、再読み込みする前に行ってください。
プロット:チャプターの出来事の順番
出来事は、出来事タグのついたメモです。舞踏会、求婚、手紙を読むことのように、物語で起こったことひとつが出来事ひとつです。出来事の本文の最初の行には、その出来事が何を変えるのかを書きます。「ウィッカムの訴え」なら、「ウィッカムがダーシーにひどい目に遭わされたと語り、エリザベスの偏見が固まる」のように。メモとタグ全般はメモとタグを見てください。
チャプター欄の中のプロットには、そのチャプターで描かれる出来事が番号つきで順に置かれます。チャプターのパネルの出来事の順番にも同じ順番がリストで表示され、行を押すとその出来事が開きます。出来事カードの小さな丸は、その出来事に登場するメモの最初の文字です。
出来事を追加
出来事を作る方法は2つあります。
- チャプター欄のプロットの最後にある出来事を追加を押すと、そのチャプターのプロットの一番最後に空の出来事が置かれ、出来事のパネルが開いて名前を書けます。
- キャンバスツールの出来事を追加を押すと、どのチャプターにも置かれていない出来事が作品全体にできます。まだどこで描くか決まっていないことを先に書いておくときに便利です。
プロットに置く
作品全体にある出来事をチャプター欄にドラッグ&ドロップすると、そのチャプターのプロットの一番最後に入ります。プロットの2つの出来事のあいだに入れたいときは、出来事カードの左端か右端にドロップします。
出来事カードのまんなかにドロップすると、あいだには入らず、2つの出来事が関連する出来事としてつながります。順番を変えたかったのなら、端のほうにもう一度ドロップします。置き場所がどう表示されるかはキャンバスの操作にあります。
順番を変える・ほかのチャプターへ移す
プロットの中の出来事をほかの出来事カードの端にドロップすると、順番が変わります。ほかのチャプターのプロットのあいだや、ほかのチャプター欄にドロップすると、そのチャプターへ移ります。移すと、元のチャプターのプロットからは抜けます。出来事は、ひとつのチャプターのプロットにしか置かれません。
プロットから外す
出来事をプロットから外しても、出来事カードは削除されません。外す方法は2つあります。
- 出来事のパネルのプロット上の位置には、その出来事が置かれたチャプターと「2番目」のような位置が表示されます。その横の×(流れから外す)を押します。
- プロットの出来事カードを、一番上の作品全体欄にドラッグ&ドロップします。
どのプロットからも外れた出来事は、作品全体に戻ります。
どのチャプターのプロットにもない出来事
どのプロットにも置かれていない出来事は、作品全体にあります。その出来事のパネルを開くと、「どのチャプターのプロットにも入っていない出来事です」と表示されます。人物の過去や物語の外で起こったことのように、直接は描かれず話に出てくるだけのことは、こうしておきます。
『高慢と偏見』の「ダーシーとウィッカムの過去」がそういう出来事です。ウィッカムが遺産を使い果たし、ジョージアナを誘惑しようとしたことは、本文では場面として出てこず、話として伝わるだけだからです。あとでどこかのチャプターで場面として描くことにしたら、そのときそのチャプターのプロットにドラッグ&ドロップすれば大丈夫です。
チャプターにあるメモ
チャプター欄の下のほうの関連メモには、そのチャプターに登場する人物、場所、ルール、手がかりなどのメモが集まります。メモがチャプターに入る方法は2つあります。
- 出来事に登場して。 そのチャプターのプロットに置かれた出来事につながっているメモは、自然にそのチャプターに入ります。「ウィッカムの訴え」にウィッカムとエリザベスがつながっていれば、その出来事が置かれた「2. ウィッカムとコリンズ」に2人が入ります。メモを出来事カードの上にドロップすると、その出来事に登場するものとしてつながります。
- チャプターに直接入れて。 出来事には登場しないけれど、そのチャプターで話に出たり状況が変わったりするメモは、チャプター欄の何もないところにドラッグ&ドロップします。そのチャプターに入ります。
ひとつのメモが、いくつものチャプターに入っていてもかまいません。カードはひとつで、チャプターごとにチャプターごとの内容を別に書きます。関連メモのカードには、チャプターごとの内容が書いてあればその最初の行が、なければ本文の最初の行が表示されます。
メモを同じチャプターの中のほかのメモの上にドロップすると、2つが関係でつながります。このとき関係の名前を、そのチャプター以降で使う名前としてつけられます。これは関係で説明します。
チャプターごとの内容(メモ)
メモのパネルのチャプターごとの内容には、そのメモが入っているチャプターが順に並び、チャプターごとに書く欄がひとつずつあります。そこに、そのチャプターでそのメモがどんな状況か、何を望んでいるか、何を知っているかを書きます。本文には変わらないことを書き、チャプターごとに変わることはここに書くというわけです。
エリザベスなら、こう変わります。
| チャプター | チャプターごとの内容 |
|---|---|
| 2. ウィッカムとコリンズ | コリンズを断り、ウィッカムの話を信じてダーシーをいっそう憎む。ジェインが捨てられたと思い憤る。 |
| 4. ペンバリー | 偏見を脱いでダーシーを見直し、心が揺れる。彼の変化を確かめる。 |
こう書いておくと、チャプターを追って人物がどう変わるかがひと目でわかります。場所も同じです。「ペンバリー」は4章で「ダーシーの品格と人柄を示す領地」と書けます。
出来事に登場してチャプターに入ったメモも、すぐにチャプターごとの内容を書けます。
出来事のメモには、この欄はありません。出来事がそのチャプターでどうなのかは、プロットの位置と出来事の本文が語ります。
このチャプターから外す
チャプターに直接入れたメモや、チャプターごとの内容を書いておいたメモは、メモのパネルのそのチャプターの行の横にある×(このチャプターから外す)で外せます。チャプター欄の関連メモを一番上の作品全体欄にドラッグ&ドロップしても外れます。メモのカードは削除されません。
外すと、そのチャプターのチャプターごとの内容も一緒に消えます。間違いだったら、元に戻すで書いておいた文章まで戻ります。
出来事に登場していることでチャプターに入っているメモは、この方法では外せません。そのメモがそのチャプターにある理由が出来事だからです。チャプターごとの内容を書いておいたメモを外すと、書いた文章だけが消え、出来事に登場しているあいだはチャプターにそのまま残ります。チャプターから完全に外すには、その出来事との関係を解除するか(関係)、出来事をそのチャプターのプロットから外します。
視点
物語を誰の目で描くかは、3段階で決めます。
- 作品の基本の視点。 作品設定の作品紹介に書きます。「エリザベスの目をたどる三人称」のように自由に書けば大丈夫です。作品を見てください。
- チャプターの視点。 チャプターのパネルの関連メモで、人物の横の目のアイコンを押すと「(名前)の視点でこのチャプターを描く」がオンになります。チャプターごとに1人を選べ、もう一度押すとオフになります。誰もオンにしなければ、作品の基本の視点に従います。
- 出来事の視点。 ひとつの出来事だけをほかの人物の目で描くときは、出来事のパネルの関連メモで人物の横の目のアイコンを押して、「(名前)の視点でこの出来事を描く」をオンにします。個別に決めていない出来事はそのチャプターの視点に従い、そのとき目のアイコンに「チャプターの視点に従っています」と表示されます。
『高慢と偏見』の例は、6つのチャプターすべてがエリザベスの視点です。ただ、「ビングリーの突然のロンドン行き」と「ダーシーの収拾」はエリザベスが直接見ていないことなので、出来事の視点をダーシーにしてあります。出来事に個別に決めた視点人物は、プロットの出来事カードで、その人の丸が塗りつぶされて表示されます。
視点になれるのは、人物タグのついたメモだけです。なので目のアイコンも人物のメモの横にしかありません。出来事の視点は、その出来事がプロットに置かれているときだけオンにできます。
連携したAIも、チャプターを読むときにこの視点を一緒に見ます。